シリーズ 科学技術×公共政策(2021年度夏) #2 宇宙と国際政治―NASDA/JAXAでの実務を通して―

科学技術に関する公共政策の特徴を、具体例を通じて学ぶセミナーシリーズ「科学技術×公共政策(2021年度夏)」が2021年7月12日(月)に開催されました(授業「科学技術と国際政治B」の一環として開催)。

6月28日に開催した第1回(http://stips.jp/20210628/)同様、第2回「宇宙と国際政治―NASDA/JAXAでの実務を通して―」も、講師や司会進行、授業の履修生の一部のみ、豊中キャンパスの教室に集い、参加者の多くはオンライン参加となりました。授業の受講生に加えて、大阪大学の教職員や学生など計20人が参加しました。

この日のゲストは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)評価・監査部長の佐藤雅彦さん。JAXAとその前身の宇宙開発事業団(NASDA)で関わっていらっしゃったお仕事と、宇宙政策、宇宙法、そして国際政治との関連性について、幅広くご紹介いただきました。



研究会の前半は、日本の宇宙関連の法制度形成に何度も携わったというユニークなご経験や、世界の宇宙法および宇宙政策の進展、日本の宇宙政策についてお話しいただきました。

後半は質疑応答とディスカッションを行いました。参加者からは様々な質問が出されました。例えば「日本の偵察衛星にはどのような役割があるのか」や「冷戦時代とは異なり、アメリカとロシア以外の国も宇宙進出を果たしているが、どのような規制があるのか」、「国際宇宙ステーション内の犯罪はどう処罰されるのか」といった質問でした。それぞれ佐藤さんから丁寧にお答えいただきました。



終了後には、参加者から次のような感想が寄せられました(*実際に届いた文章に編集を加えて掲載しています)。
・宇宙政策は国際政治と密接に関わっていることが分かりました。
・諸外国の宇宙機関の予算、宇宙活動に関する国際ルールなどの資料から、宇宙開発をめぐってさまざまな議論が行われているということが分かりました。


【案内文】
シリーズ 科学技術×公共政策(2021年度夏)がスタートします。今シーズン第2回を2021年7月12日(月)に開催します。



今回のゲストは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)評価・監査部長の佐藤雅彦さんです。
JAXAとその前身の宇宙開発事業団(NASDA)での仕事と、宇宙政策、宇宙法、そして国際政治との関連性について、ご自身の実務経験に照らして幅広くお話しいただきます。

*大阪大学COデザインセンターが開講する2021年度夏学期授業「科学技術と国際政治B」(担当:渡邉 浩崇)の一環として開催します。


■第86回STiPS Handai研究会
○題目:シリーズ 科学技術×公共政策(2021年度夏) #2 宇宙と国際政治―NASDA/JAXAでの実務を通して―
○ゲスト:佐藤 雅彦 氏(宇宙航空研究開発機構(JAXA) 評価・監査部長)
○日時:2021年7月12日(月)15:10~18:20
○場所:対面形式とオンライン形式の併用を予定
 *申込時に参加方法のご希望をお伺いします。
 *会場での参加を希望される方が定員より多くなってしまった場合には、ご希望に沿えないことがあります。
 *新型コロナウイルス感染症の感染拡大の状況によっては、オンライン形式のみでの実施とさせていただきます。
○対象:大阪大学の学生・教職員
 *全学部生・全研究科大学院学生を対象とした授業の一環として実施します。
 *この日は、履修登録者以外の方の参加も歓迎しますが、事前申込をお願いします。
○参加費:無料


○申込方法:以下のいずれかの方法で、事前のお申し込みをお願いします(*前日までにお申し込みをお願いします)。
1)ウェブフォーム
申し込みフォーム(https://forms.office.com/r/ik9t13p7i7)から、必要事項を記入の上、送信をお願いします。

2)メール
以下の項目を明記の上、メールでstips-info[at]cscd.osaka-u.ac.jpまでお送りください([at]は@にしてください)。
・氏名(ふりがな)
・所属
・参加を希望する回の日付

申し込みいただいた方には、オンライン会議システムへの参加方法をメールにてお送りします。

プログラム
1)はじめに
2)ゲストによる話題提供
 「宇宙と国際政治―NASDA/JAXAでの実務を通して―」(80分程度)
3)質疑応答&ディスカッション(90分)

ゲストプロフィール
佐藤 雅彦 氏(宇宙航空研究開発機構(JAXA) 評価・監査部長)
宇宙航空研究開発機構(JAXA)評価・監査部長、ワーク・ライフ変革推進室長兼務、JAXA法務スペシャリスト。
1986年宇宙開発事業団(NASDA)入社、米国ジョージ・ワシントン大学国際関係大学院宇宙政策研究所客員研究員,文部科学省宇宙3機関統合準備室長補佐,JAXA 総務部法務課長,人事部人事課長、ワシントン駐在員事務所長等を経て,2019 年1月より現職。慶應義塾大学法学部非常勤講師(国際宇宙法担当)。
国際宇宙ステーション(ISS)政府間協定交渉、日米衛星調達協議、NASDA法改正(ロケット打上げ第三者損害賠償措置)、宇宙3機関統合及びJAXA法案起草、宇宙基本法・宇宙活動法起草支援、国連宇宙空間平和利用委員会法律小委員会日本代表顧問等を担当。
主な共著として、小塚荘一郎・佐藤雅彦編『宇宙ビジネスのための宇宙法入門・第2版』(有斐閣、2018年)。



○申込先・問い合わせ先:stips-info[at]cscd.osaka-u.ac.jp([at]は@にしてください)
○主催:公共圏における科学技術・教育研究拠点
○共催:大阪大学COデザインセンター


シリーズ 科学技術×公共政策(2021年度夏)について
科学技術に関する公共政策の特徴を、具体例を通じて学ぶセミナーシリーズです。
2021年度夏は、全3回の開催を予定しています。
文系理系を問わず、さまざまな分野の方のご参加をお待ちしております。

シリーズ 科学技術×公共政策(2021年度夏)
#1 2021年6月28日(月)
サイバー空間利用と安全保障
ゲスト:橋本 靖明氏(防衛省防衛研究所 主任研究官(前 政策研究部長))
 http://stips.jp/20210628/
#2 2021年7月12日(月)
宇宙と国際政治―NASDA/JAXAでの実務を通して―
ゲスト:佐藤 雅彦氏(宇宙航空研究開発機構(JAXA)評価・監査部長)
 http://stips.jp/20210712/
#3 2021年7月29日(木)
日本の公共政策の現場―行政と官僚を考える―
ゲスト:百嶋 計氏(追手門学院大学経営学部 教授、元 財務省・造幣局理事長)
 http://stips.jp/20210729/

大阪大学COデザインセンターが開講する2021年度夏学期授業「科学技術と国際政治B」(担当:渡邉 浩崇)の一環として開催します。この日は、履修登録者以外の方の参加も歓迎します。