シリーズ 科学技術×公共政策(2021年度夏) #1 サイバー空間利用と安全保障

2021年6月28日(月)に、科学技術に関する公共政策の特徴を、具体例を通じて学ぶセミナーシリーズ「科学技術×公共政策(2021年度夏)」を開催しました(授業「科学技術と国際政治B」の一環として開催)。

この日は、講師や司会進行、授業の履修生の一部のみ、豊中キャンパスの教室に集い、参加者の多くはオンライン参加となりました。授業の受講生に加えて、大阪大学の教職員や学生など計18人が参加しました。



シリーズ第1回「サイバー空間利用と安全保障」は、防衛省防衛研究所主任研究官(前 政策研究部長)の橋本靖明さんをゲストにお迎えし、サイバー空間の諸問題について、公共政策や国際政治、国際法の観点から、ご自身の実務・研究経験に照らして幅広くお話しいただきました。

研究会の前半は、サイバー攻撃が国際社会で具体的にどのように発生しているか、そして、その攻撃に対して日本政府を含めた各国政府がどのように対応しているかを解説していただきました。

後半は質疑応答とディスカッションを行いました。「日本はデジタル庁を創設し、デジタル化を推進しようとしているが、サイバー防衛は大丈夫なのか」や「サイバー攻撃に対しては核抑止のような抑止が可能なのか」といった参加者からの質問に、橋本さんから丁寧にお答えいただきました。



終了後には、参加者から次のような感想が寄せられました。(*実際に届いた文章に編集を加えて掲載しています)。
・サイバー攻撃に関して、その道の第一人者の方のお話を聞くことができ、貴重な機会でした。
・映画などによくでてくる「諸外国のサーバを経由してのクラッキング」というものが現実にも行われていることや、そのロジックの説明など、普段あまり接しない話題に触れることができました。大変興味深かったです。


【案内文】
シリーズ 科学技術×公共政策(2021年度夏)がスタートします。今シーズン第1回は、2021年6月28日(月)に開催します。



今回のテーマは「サイバー空間利用と安全保障」。防衛省防衛研究所主任研究官(前 政策研究部長)の橋本靖明さんをゲストにお迎えします。使わないことは今や考えられないサイバー空間の諸問題について、公共政策や国際政治、国際法の観点から、ご自身の実務・研究経験に照らして幅広くお話しいただきます。

*大阪大学COデザインセンターが開講する2021年度夏学期授業「科学技術と国際政治B」(担当:渡邉 浩崇)の一環として開催します。


■第85回STiPS Handai研究会
○題目:シリーズ 科学技術×公共政策(2021年度夏) #1 サイバー空間利用と安全保障
○ゲスト:橋本 靖明 氏(防衛省防衛研究所 主任研究官(前 政策研究部長))
○日時:2021年6月28日(月)15:10~18:20
○場所:対面形式とオンライン形式の併用を予定
 *申込時に参加方法のご希望をお伺いします。
 *会場での参加を希望される方が定員より多くなってしまった場合には、ご希望に沿えないことがあります。
 *新型コロナウイルス感染症の感染拡大の状況によっては、オンライン形式のみでの実施とさせていただきます。
○対象:大阪大学の学生・教職員
 *全学部生・全研究科大学院学生を対象とした授業の一環として実施します。
 *この日は、履修登録者以外の方の参加も歓迎しますが、事前申込をお願いします。
○参加費:無料


○申込方法:以下のいずれかの方法で、事前のお申し込みをお願いします(*前日までにお申し込みをお願いします)。
1)ウェブフォーム
申し込みフォーム(https://forms.office.com/r/ik9t13p7i7)から、必要事項を記入の上、送信をお願いします。

2)メール
以下の項目を明記の上、メールでstips-info[at]cscd.osaka-u.ac.jpまでお送りください([at]は@にしてください)。
・氏名(ふりがな)
・所属
・参加を希望する回の日付

申し込みいただいた方には、オンライン会議システムへの参加方法をメールにてお送りします。

プログラム
1)はじめに
2)ゲストによる話題提供「サイバー空間利用と安全保障」(80分程度)
3)質疑応答&ディスカッション(90分)

ゲストプロフィール
橋本 靖明 氏(防衛省防衛研究所 主任研究官(前 政策研究部長))
専門は国際法(海洋法、航空法、宇宙法、サイバー法など)や安全保障法制。金沢大学法文学部卒業(法学士)、慶応義塾大学大学院法学研究科修士課程修了(法学修士)、ライデン大学(オランダ)博士候補。ユトレヒト大学(オランダ)法学部国際法研究所客員研究員、内閣府宇宙政策委員会委員、国際宇宙法学会理事、防衛法学会理事、防衛大学校大学院講師、政策研究大学院大学連携講師、常盤大学講師、駒澤大学講師などを歴任。サイバー安全保障関係の著作に「サイバー攻撃と関連法制度」(『防衛研究所紀要』第5巻第1号、2002年)、「サイバー・セキュリティの現状と日本の対応」(『国際安全保障』第41巻第1号、2013年)、「サイバー戦争と国際法」(共著)(『仮想戦争の終わり : サイバー戦争とセキュリティ』角川書店、2014年)などがある。



○申込先・問い合わせ先:stips-info[at]cscd.osaka-u.ac.jp([at]は@にしてください)
○主催:公共圏における科学技術・教育研究拠点
○共催:大阪大学COデザインセンター



シリーズ 科学技術×公共政策(2021年度夏)について
科学技術に関する公共政策の特徴を、具体例を通じて学ぶセミナーシリーズです。
2021年度夏は、全3回の開催を予定しています。
文系理系を問わず、さまざまな分野の方のご参加をお待ちしております。

シリーズ 科学技術×公共政策(2021年度夏)
#1 2021年6月28日(月)
サイバー空間利用と安全保障
ゲスト:橋本 靖明氏(防衛省防衛研究所 主任研究官(前 政策研究部長))
 http://stips.jp/20210628/
#2 2021年7月12日(月)
宇宙と国際政治―NASDA/JAXAでの実務を通して―
ゲスト:佐藤 雅彦氏(宇宙航空研究開発機構(JAXA)評価・監査部長)
 http://stips.jp/20210712/
#3 2021年7月29日(木)
日本の公共政策の現場―行政と官僚を考える―
ゲスト:百嶋 計氏(追手門学院大学経営学部 教授、元 財務省・造幣局理事長)
 http://stips.jp/20210729/

大阪大学COデザインセンターが開講する2021年度夏学期授業「科学技術と国際政治B」(担当:渡邉 浩崇)の一環として開催します。この日は、履修登録者以外の方の参加も歓迎します。