シリーズ 科学技術×公共政策(2021年度夏) #3 日本の公共政策の現場―行政と官僚を考える―

科学技術に関する公共政策の特徴を、具体例を通じて学ぶセミナーシリーズ「科学技術×公共政策(2021年度夏)」は、授業「科学技術と国際政治B」の一環として実施してきました。今シーズン最終回にあたる第3回「日本の公共政策の現場―行政と官僚を考える―」が2021年7月29日(木)に開催されました。

第1回(http://stips.jp/20210628/)、第2回(http://stips.jp/20210712/)同様、講師や司会進行、参加者の一部のみ、豊中キャンパスの教室に集い、その他はオンラインでの参加となりました。大阪大学の学生や教職員など計12人が参加しました。

今回のゲストは、追手門学院大学の百嶋計さんでした。財務省の官僚として予算編成や通貨行政に関わった経験、また内閣官房・内閣府で経済構造改革・行政改革・公務員制度改革に関わった経験など、さまざま実務経験を紹介していただきました。



研究会の前半では、ご自身のキャリアの中で対応に当たった具体的な案件や事件を、臨場感あふれる形で分かりやすくお話しいただき、科学技術政策のトピックも交えながら、官僚組織の特徴や、それが抱える問題について講演いただきました。

後半は質疑応答とディスカッションを行いました。参加者からは、「若者の官僚志望者数が減少するなかで、どのように官僚という仕事の魅力を伝えるべきか」という質問や、「官僚組織をはじめ、日本政府は研究者の知見を政策に活かせていないように見える」といった指摘があり、百嶋さんから丁寧にお答えいただきました。



終了後には、参加者から、「制度改革によって、官僚主導から政治主導に大きく変化していたことが印象的だった」といった感想が寄せられました(*実際に届いた文章に編集を加えて掲載しています)。



【案内文】
シリーズ 科学技術×公共政策(2021年度夏)がスタートします。今シーズン第3回を2021年7月29日(木)に開催します。



今回のゲストは、現在追手門学院大学経営学部教授(元 財務省・造幣局理事長)の百嶋計さんです。財務省の仕事として予算編成や通貨管理など、また内閣官房・内閣府での経済構造改革・行政改革・公務員制度改革など、ご自身の実務経験に照らして幅広くお話しいただきます。

*大阪大学COデザインセンターが開講する2021年度夏学期授業「科学技術と国際政治B」(担当:渡邉 浩崇)の一環として開催します。


■第87回STiPS Handai研究会
○題目:シリーズ 科学技術×公共政策(2021年度夏) #3 日本の公共政策の現場―行政と官僚を考える―
○ゲスト:百嶋 計 氏(追手門学院大学経営学部 教授、元 財務省・造幣局理事長)
○日時:2021年7月29日(木)17:00~19:00
○場所:対面形式とオンライン形式の併用を予定
 *申込時に参加方法のご希望をお伺いします。
 *会場での参加を希望される方が定員より多くなってしまった場合には、ご希望に沿えないことがあります。
 *新型コロナウイルス感染症の感染拡大の状況によっては、オンライン形式のみでの実施とさせていただきます。
○対象:大阪大学の学生・教職員
 *全学部生・全研究科大学院学生を対象とした授業の一環として実施します。
 *この日は、履修登録者以外の方の参加も歓迎しますが、事前申込をお願いします。
○参加費:無料


○申込方法:以下のいずれかの方法で、事前のお申し込みをお願いします(*前日までにお申し込みをお願いします)。
1)ウェブフォーム
申し込みフォーム(https://forms.office.com/r/ik9t13p7i7)から、必要事項を記入の上、送信をお願いします。

2)メール
以下の項目を明記の上、メールでstips-info[at]cscd.osaka-u.ac.jpまでお送りください([at]は@にしてください)。
・氏名(ふりがな)
・所属
・参加を希望する回の日付

申し込みいただいた方には、オンライン会議システムへの参加方法をメールにてお送りします。

プログラム
1)はじめに
2)ゲストによる話題提供「日本の公共政策の現場―行政と官僚を考える―」(70分程度)
3)質疑応答&ディスカッション(40分)

ゲストプロフィール
百嶋 計 氏(追手門学院大学経営学部 教授、元 財務省・造幣局理事長)
1958年奈良県生まれ、大阪教育大学附属高校、京都大学法学部卒業。大学時代は法律相談部で活動。1981年大蔵省(現財務省)に入省、主計局・国際金融局・銀行局を経て理財局計画官、大臣官房審議官。また、国税庁で、脱税事件を摘発する「マルサ」と呼ばれる東京国税局査察部長、国税庁査察課長をはじめ人事課長、酒税担当審議官、名古屋国税局長などを歴任。金融関係では、金融検査官や金融監督庁監督企画官も務め金融危機に対応。さらに内閣官房・内閣府で参事官・次長などとして、縦割りを排除した内閣主導の政策決定に携わった。2015年独立行政法人造幣局理事長に就任。2018年退官、2019年現職。京都大学公共政策大学院講師、国立京都国際会館評議員も務める。


○申込先・問い合わせ先:stips-info[at]cscd.osaka-u.ac.jp([at]は@にしてください)
○主催:公共圏における科学技術・教育研究拠点
○共催:大阪大学COデザインセンター


シリーズ 科学技術×公共政策(2021年度夏)について
科学技術に関する公共政策の特徴を、具体例を通じて学ぶセミナーシリーズです。
2021年度夏は、全3回の開催を予定しています。
文系理系を問わず、さまざまな分野の方のご参加をお待ちしております。

シリーズ 科学技術×公共政策(2021年度夏)
#1 2021年6月28日(月)
サイバー空間利用と安全保障
ゲスト:橋本 靖明氏(防衛省防衛研究所 主任研究官(前 政策研究部長))
 http://stips.jp/20210628/
#2 2021年7月12日(月)
宇宙と国際政治―NASDA/JAXAでの実務を通して―
ゲスト:佐藤 雅彦氏(宇宙航空研究開発機構(JAXA)評価・監査部長)
 http://stips.jp/20210712/
#3 2021年7月29日(木)
日本の公共政策の現場―行政と官僚を考える―
ゲスト:百嶋 計氏(追手門学院大学経営学部 教授、元 財務省・造幣局理事長)
 http://stips.jp/20210729/

大阪大学COデザインセンターが開講する2021年度夏学期授業「科学技術と国際政治B」(担当:渡邉 浩崇)の一環として開催します。この日は、履修登録者以外の方の参加も歓迎します。