原子力に関するオープンフォーラム




連続して2回開催された「原子力に関するオープンフォーラム」では、原子力推進派の杤山修氏と慎重派の小出裕章氏をお招きし、一般の方々からよせられた質問をもとに作成した3つの「鍵となる質問」に答えていただきました。その内容は、「高レベル放射性廃棄物および使用済み燃料の扱い」について、「その場合におけるリスクを負うことになる地域の決定方法」について、そして「これからの日本のエネルギーはどうあるべきと考えるか」についてです。これらをもとに専門家同士の討論が行われ、その際に推進派、反対派の専門家は自らの主張する意見のデメリットも述べます。また聴講する専門家や市民には、対立する意見のどちらか一方に耳を傾けるのではなく、反対の意見であっても賛同できる部分を発見することをお願いしていました。参加者を含めた総合討論では、「ご質問のある方は?」という投げかけに、会場から一斉にたくさんの手が挙がり、その勢いは最後まで衰えませんでした。最後に各専門家が、高レベル放射性廃棄物の処分問題を考える際に、どのような議論が必要かという観点からコメントをし、改めて推進派も反対派も専門家も市民も含めた「かみあう」議論を模索するコミュニケーションのための場の重要性が認識されました。