メディア・ジャーナリズム研究と科学技術コミュニケーション「公共圏における科学技術政策」に関する研究会(STiPS Handai研究会)(25)開催


 2017年5月16日(火)に、大阪大学豊中キャンパス 全学教育推進機構スチューデントコモンズ2階セミナー室Aにて、第25回「公共圏における科学技術政策」に関する研究会(STiPS Handai研究会)「メディア・ジャーナリズム研究と科学技術コミュニケーション」を開催しました(授業「科学技術コミュニケーション入門A」の一環として開催)。

 今回は、早稲田大学大学院 政治学研究科 ジャーナリズム・コースの田中幹人さんをお招きしました。この研究会には、授業の受講生10人に加えて、他大学の学生や研究者、普段科学や医療、大学関連の取材をされている新聞記者さんなど計20人(うち、大阪大学教職員5人)が参加しました。

 今日のお話しはこんな問いかけから始まりました。
みなさん、こう思ってないですか??
「質の良い科学報道が身の回りに多くあれば、科学に対する人々の理解や興味関心は上がる。」
「科学報道の質の向上のためには、ジャーナリストが科学に対する素養を持てば良い。」
「科学者もまた、わかりやすい言葉で情報を発信できるようになれば良い。」
でも、本当に・・・??

 部分的には正しいこともあるかもしれないけれど、必ずしも正しいとはいえないこれらの“神話”を解体すべく、そこからは、ジャーナリズムのルーツ、ジャーナリズムの原則、科学の規範、科学レポーティングと科学ジャーナリズムの違い、新聞記事が世に出るまでのプロセス、リスクの相場観を伝えることの難しさ、サイエンス・メディア・センター(SMC)の活動、分断化していく世界の議論、といった観点が紹介されました。盛りだくさんな90分でした。

 参加者からは、「メディアが求める物と科学者側の伝えるものがズレてることが良く分かった。」「自分の専門外のことですが、普段身近なメディアにどのような性質があるのか、自身の専攻とどう関係があるのか知れてよかったです。」「情報量が多く、充実した授業でした。自分の中で今日得た情報をゆっくり整理したいと思います。」というコメントが寄せられました。

【案内文】

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■第25回STiPS Handai研究会
○題目:メディア・ジャーナリズム研究と科学技術コミュニケーション
○ゲスト:田中 幹人 氏(早稲田大学大学院 政治学研究科 ジャーナリズム・コース 准教授)
○日時:2017年5月16日(火)16:20~17:50
○場所:大阪大学豊中キャンパス 全学教育推進機構 ステューデントコモンズ2階 セミナー室A

○参加:当日参加も可能ですが、できるだけ事前のお申し込みをお願いします。
○申込方法:件名を「第25回STiPS Handai研究会・参加申込」として、
①氏名(ふりがな)②所属を明記のうえ、stips-info[at]cscd.osaka-u.ac.jp
([at]は@にして下さい)までお送りください。

○主催:公共圏における科学技術・教育研究拠点